⑩ 地上最強のカラテ~遠征軍 - 意拳のタマゴ!

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⑩ 地上最強のカラテ~遠征軍

その当時、師範の管轄道場では、各道場合同の夏合宿が行われていました。
私が住んでいる某地方の都市部など数か所の道場のほか、師範は郷里・○○県を本拠地として何か所もの道場を構えており、毎年、夏には師範の郷里で合宿を張っていました。

高校生だった私も、何回かその合宿に参加したものです。

何十年も前の昔の事でもありますし、当時はまだ、日常の行動範半径が10キロ程しかないような、極めてミクロな生活を送っていたものですから、それはもう、私にとっては「冒険」という名にふさわしい一大イベントなのでした。

ガンバの冒険


何しろ繁盛している空手道場でしたから、フロントガラスに「○○会館御一行様」とデカデカと書かれた札を貼った観光バスをチャーターし、むくつけき男どもがワンサカ乗り込んで来るわけです。

男たち


車内ではバスガイドさんがマイクを持ち、「おはようございます。これからの車中、よろしくお願いします~」とか何とか挨拶するのですが、道場生は愛想のない空手バカどもばかり。

気の利いた返事を返すはずもなく車内にはビミョーな空気が流れるのですが、ここでまた、引率の黒帯の先輩が「おい!ちゃんと返事くらいしろよ」などと教育的指導をなさるものですから、車内の空気は言わずもがな・・・(冷汗

橋

師範の本拠地は西日本の海を隔てた県にあり、当時はまだ、このような本州と結ぶ道路がなかったものですから、朝、こちらを出発して、夕方薄暗くなってからフェリーに乗り、次第に漆黒の闇に包まれていく海と町の灯を眺めて旅情に浸る、高校生の私がそこに居たのでした。

町の灯


辺りが真っ暗になってからようやく辿り着いた先はホテル・・・ではなく、旅館・・・でもなく、民宿・・・でもない、なんと小学校の体育館
え、まさか今から稽古ですか???

稽古


確かにこの小学校の体育館で稽古したような気もするのですが・・・話の流れからすれば当然、この小学校の体育館でザコ寝・・・となるわけですな。

雑魚寝



われわれの、この高級旅館から歩いて10分ほどの所に砂浜がありまして、

ビーチ
 ↑
人間という動物は、自分の記憶を美化してしまう動物でもあります

妄想も・・・
 ↓
砂浜



「夏合宿」・「砂浜」というキーワードから、賢明な読者の皆さまには、もうお判りのことと思いますが、「波打ち際での稽古→スイカ割り→BBQ→キャンプファイヤー」と進むのは、これはもう、将棋でいうところの定石でありまして、見事にこの流れを踏襲していたものでした。

特に砂浜での夜のキャンプファイヤーなどは、師範の武勇伝などを聞いたり

道場破り


師範お得意の替え歌(カラオケセットなどという気の利いたものは当然ないため、メガホンで唄う)を拝聴したり

メガホン

強引に指名された先輩が「自分は歌など唄ったことがないです・・・」と言いながらも、師範からの命令は絶対でありますから、考えに考えた挙句、心のこもった「君が代」を唄ったりするのを聞く機会にも恵まれました(多分、宝くじに当選するより確率が低い)。

まあ、当時は今ほどカラオケ文化が一般的ではなく、「歌を唄う」などという機会も極端に少なかったですから、今となっては貴重な思い出です。

また、その地域の祭りとして有名な「※※踊り」を矢倉の上の特等席から見せて頂いたりして(これはマジ)、その時は高校生で事情がよく呑み込めていなかったのですが、今考えれば、地元有力者の方が師範の後援をされており、その方も祭りにいらっしゃっていたので、この方の計らいによるものではなかったのでしょうか。

踊り


その当時は全盛を誇っていたK会館も、昨今では組織の分裂や他団体の乱立もあり、道場経営もなかなか大変だと思いますが、師範が今でも各方面でご活躍されているのをたまに見聞きする機会もあり、その度に、この道場での痛くて楽しい思い出が蘇るのでした。


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